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法人成りの場合の最後の個人事業税は、いつ経費に?

大垣市の税理士、春日部です。
今回は「法人成りに関する経費について」をテーマにお話ししていきたいと思います。

個人事業をしていた方が会社を作ることを”法人成り”と言いますが、その際に忘れがちな税金経費が事業税です。

 事業税は確定申告をした翌年の8月、11月に納付書が届くので、払った年の経費にします。
ところが法人化した場合、翌年の個人事業そのものが、ありません。
個人の税金を法人で経費にすることはあり得ないので何もしなければどこでも経費に落とせないことになります。

そこで事業税を逆算して個人としての最後の所得税確定申告の中で経費にします。

① 通常の事業税の計算

計算方法:
(青色申告特別控除前の所得金額-290万円)×個人事業税率(事業種類によって決まる率)

所得に青色申告特別控除65万円を足し戻して計算します。

② 個人事業を廃業した場合の逆算

計算方法:
(青色申告特別控除前の所得金額-290万円)×個人事業税率÷(100%+個人事業税率)

なお、「290万円」の部分は月割りするので6月で個人事業を廃業して法人成りした場合は「145万円」になります。

最後の所得税確定申告で忘れないように経費にしておきましょう。

ここまでご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
今回は「法人成りに関する経費」についてお話させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事をご覧いただき、ご参考になれば幸いです。